① 日銀は9月会合で1.25%へ利上げ、焦点は10月会合の追加利上げへ
日銀は9月17〜18日の金融政策決定会合で政策金利を1.00%程度から1.25%程度へ引き上げた。6月以来3カ月での利上げは植田総裁就任後で最短の間隔となる。中東情勢緊迫に伴う原油高と円安進行が背景で、利上げ後も金融環境はなお緩和的とされ追加利上げ余地は残る。10月1日公表の日銀短観では大企業製造業DIが+24と6期連続改善(約8年半ぶりの高水準)となり、10月会合での連続利上げを巡る綱引きが続く。新発10年国債利回りは3%台と約30年ぶりの高水準にある。
② FRBは9月に2023年以来の利上げ(3.75〜4.00%)、年内もう1回を示唆
FRBは9月16日のFOMCで政策金利を0.25%引き上げ3.75〜4.00%とした(全会一致)。ウォーシュ議長は「インフレは高すぎる状態が長すぎる」と述べ、ドットプロットの中央値は年内にもう1回の利上げを示唆。8月CPIは前年比+3.4%とガソリン高が押し上げ、雇用も8月非農業部門雇用者数が+16.2万人、失業率4.1%と底堅い。強い需要と粘着的なインフレが併存する後期サイクルの様相が一段と強まった。
③ 中東情勢の緊迫でWTIは100ドル前後へ、エネルギーと防衛に資金シフト
イランによる周辺国の米軍拠点への攻撃、ホルムズ海峡の通航回復の遅れ、フーシ派のサウジアラビア攻撃表明などを受け、WTI原油は9月に一時100ドル台へ上昇し、月末も98ドル前後の高値圏にある。資源開発株(INPEX等)や防衛関連が物色される一方、燃料費負担が増す公益事業や、実質所得の目減りで消費関連には逆風。米国のガソリン高はインフレ再加速を通じてFRBのタカ派姿勢を補強している。
④ 金利・為替:ドル円は155円台から157円前後へ円安に戻り、159円では介入警戒
9月上旬に155円台まで進んだ円高は、日銀利上げ後に「次を急がない」との見方が広がったことや、FRBの利上げ・米金利上昇、原油高による貿易赤字懸念を受けて反転し、ドル円は一時159円台まで上昇、9月末は156.9円前後で取引を終えた。9月18日には158円台でレートチェックが報じられ、日米首脳・財務相間でも円の過小評価が問題視されており、159〜160円では介入警戒が上値を抑える。輸出関連には円高逆風の一服、金融株には日本の長期金利3%台という追い風、金利敏感セクター(公益・不動産・通信)には引き続き逆風という構図。